<< あと80日で | Main | あと77日で >>

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | - | pookmark |
福音館書店
¥ 1,260
(1961-08)
コメント:力強い木炭画で展開される躍動感に満ちた物語。

 汽車の絵本は世間に沢山ありますが、この本の原書が米国で出版されたのは1937年ですから、かなり古い方でしょう。蒸気機関車を主題にした絵本の元祖とでも言うべき存在です。バージニア・リー・バートンが絵と文章の両方を担当した絵本としても最初です。


特徴として最も目立つのは、木炭による白黒の絵で物語の全頁が成り立っていることです。最後のおまけとして付いている地図以外は、すべて白黒です。まっ黒の蒸気機関車が黒い煙を吐きながら、むかしの映画の様な世界を突っ走ります。

次に目立つのは、機関車ちゅうちゅうを運転する男たちが逞しく力づよいことです。のちの作品と違い、この絵本でバートンは主要な人物たちを大きく描いています。

もう一つ目立つのは、暴走する機関車の描写が躍動感に富んでいることです。群衆の動きは勿論、開きかけた跳ね橋を飛び越え、下の運河を通っていた運搬船に貨車の一つが落ちる場面など、まるでスパイ映画のカーチェイスを大きな機関車が演じている様な迫力です。

かけだしの絵本作家だったはずのバージニア・リー・バートンですが、すでに実力を見せていたことが分かる絵本です。

JUGEMテーマ:絵本紹介



 
| 日本語で | 18:39 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
| - | 18:39 | - | - | pookmark |
COMMENT
ADD YOUR COMMENT








TRACKBACK URL
トラックバック機能は終了しました。
TRACKBACK